コーラスライン

私のコーラスライン歴は
1985年公開のミュージカル映画「A Chorus Line」を長野の映画館で観たのが始まり。
ビデオやサントラで歌詞を覚え、
翌1986年、ブロードウェイミュージカルの来日公演を新宿コマ劇場で観劇。せっかくの機会だから、昼公演と夜公演の両方を見たかったのですが、「高校生の女の子が夜の新宿なんて絶対ダメ!」と在京の親せきになだめられて、昼公演だけにした思い出が。
それから20年以上たって、思い出したように劇団四季のコーラスラインを東京で観劇。
そして今年、劇団四季のコーラスライン全国公演によって、再び長野で、夢の世界に浸ることができました。

劇団四季「コーラスライン」長野公演 2020年10月10日 ホクト文化ホールにて

1本の白い線が引かれ、そのほかには鏡しかないようなシンプルな舞台。ダンスと歌でつづられる物語は、初めて観た当時、高校生だった私には魅力的であるとともに衝撃的でした。
人種、性的マイノリティ、弱肉強食の競争社会、失業等、当時のアメリカ社会をそのまま映した内容。自分より少し年上の人たちの、苦悩や挑戦。文化やエスニシティなどに関心を向かせ、そうした分野の勉強をするきっかけになった一つです。

いつ観ても、ひとりひとりのキャラクターにのめりこみ、ストーリ展開に目を潤ませてしまいます。

また、大人になってからは、コーラスラインが舞台芸術への関心も高めてくれました。才能はないかもしれないですが、早く気が付いていたら、そういう分野の仕事を探していたかも、と思ったこともあります。

さて、今回特別だったことが一つ。
新型コロナ対策で、客席は、最前列数列と、お客さん同士も前後左右に空席ができるように設定され、お客さんは劇場の定員よりかなり少なめです。個人的には左右のお客さんからの圧迫感や前の座席の方の頭も気にならなくて、ゆったり座れるのはうれしいのですが、興行する側からは大変ですよね。販売できるチケットが少なくても、全国公演、専用劇場での公演を行ってくださる劇団四季と関係者に感謝申し上げます。
少しずつ、動いている舞台芸術、コンサートなど、見たり、グッズを買ったりして応援をしていこうと思います。
心に栄養を満たすひと時、ありがとうございました。まだまだ続くコーラスライン全国公演の成功をお祈りするとともに、プログラムのコラムにもありましたが、コーラスラインの舞台が今後も続くことを願っています。