長野市の新型コロナウィルス感染状況と感染警戒レベルの動向について(4月19日現在)

長野市の感染状況は、2020年4月、同年8月と9月にごく小さな感染の波があり、2020年11月以降の第3波、そして、今回が第4波ともいえる状況になっています。

グラフで見る長野市の感染動向

長野市における新型コロナウィルス感染症陽性者の届け出数(2020年4月から2021年3月、月ごと)
出典:長野市 新型コロナウィルス感染症の発生について

2021年2月には落ち着いていた、長野市内の新型コロナ感染症の感染状況は、3月に急激な増加を見ました。3月中旬以降、4月中旬の現在まででも、1日二桁の感染確認数も少なくありません。

届出数
長野市における新型コロナウィルス感染者届け出数(2021年3月1日~4月17日、日ごと)
出典:長野市 新型コロナウィルス感染症の発生について

長野市の感染警戒レベルの変化

この第4波の動きを、長野県の感染警戒レベルの変化で確認してみます。

長野圏域について

  • 3月11日 感染警戒レベルを2に引き上げ、「新型コロナウイルス注意報」を発出
  • 3月15日 感染警戒レベルを3に引き上げ、「新型コロナウイルス警報」を発出
  • 3月18日 感染警戒レベルを4に引き上げ、「新型コロナウイルス特別警報Ⅰ」を発出

長野圏域のうち、感染拡大が顕著な長野市について

  • 3月29日 感染警戒レベルを5に引き上げ「新型コロナウイルス特別警報Ⅱ」を発出(~4月9日まで)
  • 3月31日 長野市の中心地区の飲食店等に、特措法第24条9項に基づく休業・営業時間短縮の要請(4月2日~9日まで)
  • 4月8日 長野市の中心地区の飲食店等への休業・営業時間短縮の要請を4月15日まで延長

長野圏域について

  • 4月8日 長野圏域の感染警戒レベルを5に引き上げ「新型コロナウイルス特別警報Ⅱ」を発出(~4月21日)

長野市について

  • 4月14日 長野市の中心地区における休業・営業時間短縮の要請を4月15日で終了することを決定

3月中旬からどんどん警戒レベルが上がり、4月中旬までそれが続いているのが分かります。県と長野市は、4月15日で、飲食店等への休業・営業時間短縮の要請を終えることと決定しましたが、感染警戒レベル5、特別警報Ⅱが継続されていることは変わらず、なお警戒が必要なことは明白です。

最近見られる変化

長野市が発表する感染者等の情報において、今までになかった状況があります。

変異株による感染の増加

一つは、変異株に関する情報。
変異株の広まりを受けて、長野県や長野市でも変異株PCR検査を行い、変異株が疑われるケースが出始めるようになっています。(確定には、国立感染症研究所でゲノム解析を行う)検体の状況などにより、変異株かどうか特定できないケースもあるそうです。
そして、疑い例等について、個人の特定につながらない範囲で、長野市、長野県でも情報提供を始めています。これまでに、長野市においてN501Y 変異を有する検体総数は、5例となりました(長野市4月19日発表)。長野県内の変異株の確認は65人となっています。(信濃毎日新聞4月17日)
なお、長野県内では今週、諏訪圏域での感染者が急増していますが、変異株の感染拡大が原因ではないかとされています。変異株の感染力の高さにはかなりの注意が必要のようです。

死亡者の増加

このところ、感染者死亡の情報がにわかに増えてきているのにお気づきでしょうか。中には1日に複数の方がお亡くなりになったとの報告もあります。感染が確認されてから1年以上が立ち、感染者への対処や治療についての知見も増えてきていたところと思います。しかし、関係者の努力にもかかわらずなくなる方が増えているのはなぜでしょうか。
詳しくは専門家の研究や情報提供を待たなければなりませんが、素人目には長野市でも、変異株が関係しているのかと疑いたくなります。
このところ報道によると、変異株は感染力の高さが1.7倍あるとのこと。さらに、症状を激しくする傾向もあるとしたら、本当に嫌なことです。大阪での感染者急増が、変異株の広まりにあるといわれていることも考慮すると、それ以外の地域においても、これまで以上に、感染を防ぐための慎重な行動をしなければなりません。

*お亡くなりになる方で、年代が公表された方はほぼ80歳代以上。基礎疾患があった、という情報のある方もおいででした。なお、ご遺族の意向を尊重し、性別、年齢、症状の経過、死亡日等の情報が公表されない場合もあります。