長野市では避難所マニュアルを見直し中です

長野市議会の令和3年3月定例会開催中です。
今日(3月9日)、代表質問、個人質問が終わり、午後に特別委員会が開かれました。

私は、昨年10月に新設された「災害対策等調査研究特別委員会」に所属しています。これまでに委員会、管内視察等を5回行い、今日が6回目。
避難所に係るマニュアルの見直し状況、令和元年東日本台風災害からの復旧・復興状況について、各担当課からの報告をいただき、質問や意見交換を行いました。

避難所に係るマニュアルの見直しについて

令和元年東日本台風災害を受け、いろいろな取組の見直しが必要なことは共通認識でした。取組の基本となる地域防災計画、詳細な行動指針となるマニュアルなどどうするか、が議論の対象となります。
ところで、その「長野市地域防災計画」は長野市のホームページでも見ることができます。しかし、長野市の避難所に関するマニュアル等を見かけることがありませんでした。
そこで、この委員会の最初の方に、マニュアル等の存在、その公開状況について質問をしました。

  • 避難所に関するマニュアルはある。そして、見直しを行う。
  • 積極的に公開していなかったが、隠しているわけでもないので、今後委員会等で出していきたい。

との回答をいただき、今回、検討中のマニュアルについて、報告をいただいた次第です。

幅広い部署の知見による見直しがすすめられています

今のところ素案段階です。今日の委員会では途中経過を説明いただきました。
概要は次の通りです。

避難所の開設・運営にかかわる部局の拡大

長野市地域防災計画では、教育委員会と文化スポーツ振興部の一部の部署が避難所の開設・運営の役割を担うことになっています。しかし、これに基づいた避難所の開設・運営を行った令和元年東日本台風災害で、人員不足、長時間勤務等の課題が生じ、ほかの部局にも拡大して運営することを考えています。

女性の視点を取り込んだ避難所運営

東日本台風災害時、避難所の運営にあたる市職員は男性のみで構成されていました。男性の方が良いという考えがあったようですが、避難所へ避難されている女性の方から、「女性用品の相談がしにくい」等のご相談をいただき、私から職員へ伝えたことがありました。
そこで、昨年3月定例会の一般質問で、避難所に女性の視点を取り入れた運営をするように質問した経緯があります。
避難所ごとに職員のチームが組まれますが、今回の見直しにおいて、そのチームを男女混合で編成する方針が示されています。
人員のやりくりにいろいろご苦労もあるようですが、「女性の視点を取り入れた避難所運営」は必要なことですので、大変歓迎するところです。

ペットと一緒に避難することを正面から捉える

災害時のペットの避難についても、これまで議会や委員会で取り上げてきました。
そして今回のマニュアルの見直しにおいては、ペット同伴避難について、保健所の動物愛護センターの協力を得て、はっきり、しっかり検討、記載がされる方向です。
「人間が先、ペットは後」という考えではなく、「ペットを連れた人の避難」という意識で対応することになります。
なお、3月定例会の一般質問で、私が動物愛護について取り上げた際、保健所長からいただいた答弁でも、ペットの防災対策にも言及いただきました。避難所の受入れ環境をさらに整えるのと並行して、飼い主の防災意識向上や災害対策を進めることも大事になっています。


このほかにも、今日的な課題となっている感染症対策、要配慮者への対応等ももちろん検討されています。
また万が一の時にきちんと機能すること、市民のみなさんの安全が確保できること、そのためのよりよいマニュアルとなるよう取り組んでいきます。